わらび座オンラインショップ

2014年10月25日土曜日

響☆いだつんの照明講座シリーズ*Ⅱ

お久しぶりです。照明の井田です。

今日も舞台の裏側について1つご紹介します。
早速ですが、これは何だか分かりますか?



もしかしたら平成生まれの若い方は使ったことが無い、もしくは見たこともないかもしれません。

これはFD(フロッピーディスク)と言って、今で言うUSBやSDカードのような80年代に登場した記憶媒体です。

実は、いまだにこのFDを舞台照明では現役で使っていることが多く、この中に
「風の又三郎」の照明データが入っています。
このFDを全国の各ホールの照明卓に読み込ませることで、どこでも同じあかりを
再生できるのです。


それでも稀にこのFDを読み込まないホールもあります。
つい先日はそんなホールでの公演でした。そういう場合いろいろな対処法がある
のですが、この日はデータを打ち込みと言い、手入力で1から全ての照 明デー
タを直接照明卓に入力して記憶していく作業をしました。



また照明卓というのは客席側でステージ全体を眺めながら操作できるのが一般的
なのですが、この日は舞台の袖中にあり初めてのアングルでした。本番 中の役
者の表情や息づかいをここまで間近に見れることはまず無いのでいい経験になり
ました。



このように個性的なホールはいつもに増して気を張ってしまいます。だからこそ
長いツアー中でもいい刺激になるし、印象に残ります。

毎回いろんなホールや体育館を訪れる。それぞれ会場の条件も違うし、だからこ
そまったく同じ舞台は2度とないんだと、1回1回を大事にしていかな ければ
と思います!