わらび座オンラインショップ

2011年6月1日水曜日

福島県 岳温泉復興桜祭り

駒野谷です。

4月49日(金)、セロ弾きのゴーシュ月班は福島のあだたらへ出張公演に行ってきました。

きっかけは、鎌田真由美先生の知人の方がこの場所で旅館の女将さんをしていらして、その方から「福島の原発で避難しに来ている方々と、不安な毎日を送っている地域の人たちを元気づけたい 力を貸していただけないでしょうか?」と鎌田先生から栗城宏さんへ話が伝わり、私たちの班で訪問できることになり、東京でのゴーシュ初日公演の次の日に行ってきました。

この日の天気は晴天の中、小雨が降る不思議な天気でした。

関東を出発して、普通なら4時間もあれば着くところが、GWと災害ボランティアの車で高速道路が混雑し、6時間かけて現地に到着。そこで私たちを待っていたのは見事に咲き誇っている満開の桜並木!まさにこの日が見ごろをむかえていました。

会場には複数の出店と、なんと「人力車」も走っており、華やかに活気付いていました。

この「岳温泉復興桜まつり!!」は今回が初の試みで3日間の企画で行われており、私たち以外にも地元の祭りやバンドの団体さんも参加していました。
この日は、一緒に「二本松提灯祭りの若者衆お囃子演奏」と「安達高等学校吹奏楽部」の演奏が行われました。
両団体とも10代~20代の若い人たちが中心で、二本松提灯祭りの人たちは祭りの本番さながらの熱気とテンションで演奏し、提灯の上に乗り笛と掛け声で圧倒し、周りの空気を一瞬で「祭り会場」にしてしまうほど見事なパフォーマンスでした。


高校の吹奏楽部は「震災で全然練習することができなかったが、ずっと何か私たちに出来ないか考えていました。今回のイベントに参加でき、自分たちの演奏で楽しい気持ちになってもらえたらとても嬉しいです。」とはじまった演奏―――

最初は緊張でぎこちなかったが、卒業生たちの友情出演とお客さんの声援で徐々に雰囲気に慣れてとても活き活きとすてきな笑顔で演奏していました。
アンパンマンやプリキュア、上を向いて歩こうや加山雄三さんの「君といつまでも」など子どもから大人まで、みんなが知っているレパートリーで10曲ほどやってくれました。
お客さんからは拍手喝采でそれを見て高校生が涙ぐんでいたのと、とてもキラキラした晴れやかな笑顔がすごく私の心に焼きつきました。




続いて私たちの出番。
と思ったら、突然の強風と通り雨であんなにいたお客さんが非難してしまい、止むのを待つことに。
それでも本当に「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」わらび座を楽しみにしていたお客さんがジッと待っていてくれたのです!

雨が落ち着いた所で早速レパートリー開始。
『さわら囃子・秋田音頭・ソーラン節・おばこ・手遊び・輝け君の命・豊年太鼓・傘踊り・花笠音頭』
 中でも大変盛り上がったのが“手遊び”―「♪たこやきさんと~たいやきさんがかけっこしたら~」を全員でやったら脳みそと手がごちゃごちゃになって家族や友達同士で大爆笑!!
この流れで“輝け君の命”の手話歌いをやりその歌詞と歌にみなさんとても感動していただきました。

ゴーシュ班で今回の練習がなかなか出来ず、もっと完璧に披露することができたらと悔やまれました。が、それでも「ササヤーン!いっちゃーん!コマちゃーん!」と小さな子たちが大きな声で名前を呼んでくれたり、お母さんたちの明るい笑い声だったり、お父さんたちの温かい握手だったり、「ありがとうございました!」と言ってくれた若者たちだったり…

「公演頑張ってね!応援してるから」「わらび座見に行くよ」「また会いに来てね!!」

―――見ていただいた、たくさんの方々から私たちの方がエールをいっぱいいっぱいもらって 元気と勇気のパワーが満タンになりました!


野外ステージ終了後、この勢いで、今回この場に呼んでくださりお世話になった“扇や”の女将さんの宿にお邪魔して、原発の影響で避難されている方々の夕食会場でアトラクションをしたいと頼んでみました。
この申し出に女将さんがすごく喜んでくださり、急遽飛び込みでアトラクションをさせていただくことになりました。

避難なさっている方々は7組ほどの家族で、最初いきなり私たちが派手な衣裳で入ってきたのでみなさん固まっていましたが、徐々に掛け声や手拍子の応援の音も大きくなり、手品コーナーでは高校生くらいの男の子と中学生の女の子に手伝ってもらい頑張ってる姿を見て、家族や周りの人たちが、自然ととてもいい表情をされていました。

「不安な日々が続いていますが、皆で元気に頑張って行きましょう!」と笹岡班長の言葉で締めくくり、短い時間でしたが楽しいひと時を過ごしていただけたと思います。

今回、岳温泉にお邪魔させていただき、私の感じたことは、会う人会う人本当に明るくて一生懸命でとっても前向きで、何より、自分より周りの人をとても気にかけて優しく声かけしてくださっている姿をいたるところで見て、目に見えない心の繋がりを感じました。
企画のスタッフの人はもちろん、避難なさっている方や地域の方たち、子どもから大人までみんな一人一人が福島の復興を願い普段どおりの生活、賑わいを少しでも速く取り戻すべく頑張っている姿を見て、セロ弾きのゴーシュをやっているせいか、東北人の姿―宮沢賢治の「雨ニモマケズ」がふっと頭をよぎった。

  雨ニモマケズ 風ニモマケズ
  雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
  丈夫ナカラダヲモチ
  欲ハナク 決シテイカラズ
  イツモシヅカニワラッテヰル―――

何か特別なことをしたり、出しゃばるでもなく、派手に主張しているわけでもない。
誰かのため 地域のため 自分に出来ることを一生懸命考えて実行したスタッフの人たちとそれを支えた地域の人たち。
「全然たいした事はしていないんですよ」とサラッと語ってくれた女将さん。
いや、すごくかっこいいです。とっても素敵な事をしたと思います。
「何かしたい。」と思っている人はいっぱいいると思うけど、その“何か”を現実にする事は想像以上に大変だったと思います。それでも大変そうな顔を一つもしないで、ずっと笑顔で笑っている女将さんを、私はとても尊敬しました。

最後に女将さんと記念撮影。



私たちの車を大きく手を振って見送ってくださいました。
「またぜひ来てくださいね。待ってます」「はい!絶対にまた来ます。」
女将さんと、この地域の元気と勇気をいっぱいもっているみなさんに会いに、また来ますね。


「セロ弾きのゴーシュ」 全国公演真っ最中です。
今回の経験でそれぞれが感じたことを舞台に活かし、東北のよさを全国の子供たちに伝えてきたいと思います。
   「がんばれ日本! がんばれ東北!!」



長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。