わらび座オンラインショップ

2009年10月9日金曜日

第12場 大崎下島の遊郭

大内 「おい酒が足らぬぞ、酒をもて。今夜は好きなだけ飲んでよいぞ。晴賢、そちの手柄じゃ、もっと飲め」

上機嫌で酒を飲み、勝利を喜んでいる。
卑怯な手で安成(クロタカ)を討ち取った晴賢への褒美なのか。

陶 「御屋形様にぜひお目にかけたかった越智安成のまぬけ面。和睦の条件を話し合うふりをして、斬りつけたときのあのあわてっぷり」

得意顔の晴賢である。

大内 「おい酒がこぼれているぞ。何をぼんやりしている」

大内に酒をついでいたのは何とカモメであった。

熟練の白拍子が、「その子は今日が初めてなものですから勘弁して下さい」と願ってくれる。

「そうか、しょうがないなあ」と大内は下心充分。

手下が、「このように酒を飲んでいても良いのでしょうか」と心配する。

陶 「いいや、気にするな。三島水軍はもはや骨抜きだ。今頃神頼みしておろう。大三島が御屋形様のものになる日はもう目の前です」

大内 「おお、そうか、そうか。ならば前祝いじゃ。船にいる者も陸に戻して酒を振舞ってやれ」

陶 「船を空にするのですか」

大内 「三島水軍は骨抜きと言ったのはそちだぞ。いやーめでたい。余がひとさし舞ってやろう」

飲みすぎて転んでしまう大内。
この会話をお酌をしながら聞いていたカモメ。
決する心あり、大内が転んだすきに抜け出し、カモメ必死の願いを文にして、鶴姫に・・・。




前回、広島公演へと参りましたのを少し詳しく。

世界遺産でもあり国宝の宮島 厳島神社に。
くしくもここは、陶晴賢が毛利軍に敗れた場所と聞いています。

この厳島神社の国宝の高舞台に立って、演じ舞うことなど誰が想像しえたでしょうか。実現したのは広島商工会議所のご尽力のおかげです。

舞台衣装に着替え、社殿で、坊っちゃん劇場の山川支配人と一同勢揃い。
広島公演成功祈願、そして高舞台で「花田植え」を奉納。
青空のもと、のびのびと舞い歌う。テレビ局2社、そして観光客の方々の視線をいっぱいに浴び、次には祓殿で、テーマ曲「いつか平和が」を皆で合唱。
そのあと、フリータイム(10分ほど)で、大鳥居をバックに写真撮影。潮が段々と満ちてきていました。
あらためて社殿を見る。朱塗りがしっかりと浮かび上がる。五重塔ももっとゆっくり見学したいが・・。

宮島をあとに、本公演の会場へ。
トラック4台分の荷物の荷下ろし、舞台作り、楽屋作り。
その日は本当に朝から、めいっぱい働きましたヨ。
会場は原爆ドームのすぐ近くにあり、今回の作品の、憎しみの刃に憎しみの刃を返さない、憎しみの連鎖を断ち切ること、広島の地では、その事が特に深い思いとなって、役者の心につきささります。
広島公演のチケットはすでに完売。
あとは公演チームが一丸となって演じ伝えていくこと、その一点だけに集中するだけでした。

ファンクラブの皆様が広島まで来て下さり、舞台を我が子のように見守り、応援して下さいました。
本当にありがたかったです。

今は愛媛に戻り、皆元気に舞台を続けております。

*広島公演は9/19~9/23に行われました*